看護師という仕事の醍醐味

看護師という仕事の醍醐味

看護師の仕事は常に緊張している状態と考える方が多いのですが、短い時間でありますが、ホッとできる時間はあります。

また常に緊張しているととても続かないということもありますから、ある程度の割切りというのも必要です。

例えば、新人看護師は患者さんがなくなる時、エンゼルと私たちは言いますが、このエンゼルに立ち会うときにほとんどが動転したり、取り乱すケースが多いです。

人の死に立ち会うというのは普通の生活をしていればそうそう多いものではないでしょう。

ましてや看護師になりたての20代前半の女性であれば、普通の精神の持ち主であれば、何とも感じないのもおかしな話です。

ですが、エンゼルのたびに涙を流したり、衝撃に感じていては看護師としての仕事になりません。

ここは患者さんのご家族への配慮を忘れないながらも、しっかりと対応することが求められます。

それには、人間はいつかは必ず死ぬものだし、死は特別なものではないという意識が醸成されていなくてはなりません。

これは人間の死を軽く考えるものではなく、死は異次元の世界の話ではなく、私たちに常に寄り添っているものであると考え、だからこそ、生きている間は少しでも充実した生を送ろうと考えることになります。

たとえ病気と闘っている状態で、やりたいことが制限されている状態であっても、できることは様々あると考えることにもつながります。

こうして人の死について考える機会の多いしごとではありますが、外部の人にとっては、看護師という仕事の表面的な部分でしか見られていないことに少し残念な気持ちになることがあります。

私の友人に食品メーカーの課長をやっている女性がいますが、彼女から「あなたはいいわね、看護師という資格があるから、日本全国どこでも就職先が見つかるでしょ?」
と言われたものです。

看護婦になって3年目くらいまではこんなことを言われると、謙遜して「そうでもないのよ、大会社のほうがうらやましいわ」なんて言ったものです。

けれども、最近は看護師という仕事にプライドがあることもあって、「そうよ。いつ辞めても次の就職先をすぐに決められるわ」ということにしています。

これは確かにそうなのですが、事務員のような仕事をしている高校時代の友人にいうと、たいていイヤミを言われたような顔素されることが多いです。

ただ、私は好奇心が強い方なので、今後10年、20年と看護師の仕事だけを続けているかと言われればわかりませんと言ってしまいます。

看護師という仕事は魅力的ですが、せっかくの一度の人生を一つの仕事だけしかしないなんてどうなんだろうと考えることはあります。

大学の看護科に進むまでは雑誌の編集の仕事がしてみたいなんて考えたこともありましたし、ファストフードの店員や学習塾の講師などいろいろなアルバイトもしましたから、世の中には面白い仕事は山ほどあるというのが私の考えです。

2014年6月14日|