夜勤の際の巡回業務

夜勤の際の巡回業務

看護師の古典的なイメージとして夜間に、ベッドサイドをランプを手にそっと巡回して回るというイメージがあります。

看護学校の校歌にもこんなイメージから作られたような歌詞がありますね。

夜勤はこの巡回が中心的な仕事内容になりますが、私が勤めている大学病院では2時間ごとに巡回することとなっており、これをこなすだけでも結構忙しくなります。

巡回はただ見回るだけでなく例えば紙おむつの中までライトで照らして失禁がないか確認したり、時にはおむつを替えたりなんてこともあります。

うんこ、おしっこ、おならにいちいち驚いていてはこの仕事は務まりません。

ところが患者さんにとっては他人である看護師にこうしたいわゆる「下の世話」をされることを気持ちよく思わない人がほとんどです。

ですからここはクールに事務的に処理しているようで、でも根底に愛情が感じられる介護をすることが求められます。

このさじ加減は非常に難しいのですが、ここはやはり経験がモノをいう部分でもありますね。

夜勤では時におかしなこと、ぎょっとすることがあります。

私が今までで一番驚いたのはやはり何といっても患者さんの息がない、脈が停止しているのを見つけた時です。

これは何度か経験していますが、やはり一番冷や汗をかくくらい驚きます。

ただ不思議なことに驚きはしても、冷静に対処できるんです。

発見した瞬間には本当に驚くのですが、その後は冷静に心臓マッサージを施し、別の看護師と医師に連絡を取ります。

人が亡くなった時には特に巡回の際に発見した時にはなにかできることをしていなかったようなぽっかりとしたむなしさを感じるものです。

もうちょっとこまめにお小水をとっていればよかったかなとか、痰の吸引をもっとこまめにやっておくべきだったかなとかいろいろ考えてしまうんです。

このように入りいろな後悔の念が次々と湧き起ってきて、この仕事は自分に向いていないのかもなんて思ったことは何度もあるのです。

そしてそんなことがあってからは本来2時間に1回の巡回が決まりであるのに、1時間に1回の巡回をしてみたり、病状の良くない患者さんは30分に1回巡回してみたりなんてこともあるんです。

精神的なショックと言うほどではないのかもしれませんが、しばらくはこんな状態が続きます。

でも高齢な方や進行性の病気で積極的な治療を行わない患者さんの場合にはいってみれば死を待つ状態なわけです。

こうした患者さんが自分の勤務時間中に無くなるのはやはり自分に何の落ち度がないにしても、やはりご家族の方には何か後ろめたい気持ちを持ってしまったりするもので、できれば自分の勤務時間外になんて思ってしまうものです。

看護師も10年目くらいになり夜勤もひととおりこなして仕事に慣れてくると、手際よくこなせるようになり、アクシデントも先回りしながら織り込み済みで仕事をこなしていけるようになります。

そうすると夜勤の際のアクシデントもさらりとこなせるようになるのです。

2014年1月14日|